脱毛

人の髪の毛はおよそ10万本あると言われており、この髪の毛は正常な状態でも毎日100本くらい生え変わっています。
ところが、免疫異常、内分泌異常、栄養障害など、何らかの原因により髪が抜け落ち、毛の数が減ってしまうのが脱毛です。
この他、男性ホルモンの影響で毛が細くなり、髪の毛の数が減ったように見えるものもあります。

中医学では、頭髪は腎の状態を現すと考えます。また、髪の毛は、血余と言われ、血との関係が深いとも言われます。
頭部に充分な血が送られなくなると、髪を栄養出来なくなってしまうので、髪が抜け落ちてしまいます。
脱毛には、いくつかの原因が考えられます。
　　　
◎血熱
円形脱毛症によくあるタイプ
※強いストレスや積み重なるストレスにより、身体に熱が生まれ、熱が血と結びついて、頭部に影響し髪が抜けてしまいます。口が乾く、便秘などの症状を伴うことがあります。　　　

◎腎虚
加齢により生じるタイプ
※加齢により潤い成分である血や精が少なくなり、頭髪が栄養出来なくなります。髪は細く柔らかく光沢はある特徴があります。

◎瘀血
ストレスなどによるタイプ
※ストレスなどにより、血の流れが悪くなってしまい、栄養の無い血が頭皮に留まって邪魔する為、新鮮な血が頭皮を栄養出来なくなってしまいます。もみあげや眉毛も薄くなることがあります。

◎気血両虚
病気や出産、疲労などと関わるタイプ
※病気や出産や過労で体力を消耗すると、毛髪を栄養する気血も消耗してしまいます。また、気血を作りだす働きが弱くなってしまうこともあります。パサパサと光沢が無くなり、切れやすく、全体的に薄くなるなどの特徴が見られます。

治療は、薄くなっている部分の気血を増やすこと中心に、全身気血の状態を改善するこが必要となります。